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別産地への決断

コンビニの駐車場で車のシートを倒し、
雨雲レーダーの時間を未来に推移させる。


雨雲は深夜まで覆っており、
土砂降りの中の採集を躊躇い始めた。


雨に濡れて風邪を引いてしまうのは
頂けないが、折角の遠征で諦めてしまうのは
如何なものか。


葛藤と戦いながら
雨雲が掛からない場所を探すも、
それはこの地を離れる事を意味した。


少し休憩にて眠りを選択し、
起きた際に雨が小振りなら
突撃しようと瞳を閉じた。


PM 3:30


一瞬雨風が弱まった為、
急いで車から飛び降り、
ラダーを抱えて一本のクヌギへと走った。


クヌギに隣接している樹木の葉に
大量の雨が乗っており、
ラダーを伸ばしていくだけで
びしょ濡れになりながら
ライトで捲れ内部を探る。


まだ樹液も本番でないようで、
ヒラタクワガタすら確認出来なかった。


雨風は勢いを増し、
容赦なく吹き荒れる。


数分でずぶ濡れになり、
車の中で着替えを済ませ、


PM 4:30


この地を離れる決断を下した。


待つ時間があるなら、
別産地に賭けよう。


その地はたった2本の樹液木しかないが、
毎年本命が棲み付いている為、
その地を選択した。


まだ樹液が本領発揮していないと
思いつつも、ここで指を咥えて待つよりは
私らしくて良いと、アクセルを踏み込んだ。


PM 9:52


雨は小降りになるも
霧が立ち込み、より一層の
神経を張り巡らせながら車を進めた。





睡魔に取り憑かれると、
コンビニに停車し、目を瞑り、
起き上がっては目的地を目指すを
繰り返した。


2019.6.16
AM 5:42


暗黒に隠蔽されていた太陽が
姿を現し、その光の眩しさに感激しながら
目的地を降りた。


今年誰も通った形跡の無い
薮が生い茂る中を進んで行くと、
雨露が衣服にどんどんと染み込んでいった。


目的の樹に辿り着き、
見上げる。





樹液は僅かな出方であり、





コクワガタを確認するだけだった。





折角ここまで来たのだからと、
数年前に足繁く通っていた
ポイントに向かうと、


道路は新しく拡張され、
何時も登る前に拝んでいた
お地蔵様は解体され、





不安になりながら
斜面を一気に登った。





斜面を登り切ると
クヌギの樹液木が乱立しているのだが、





害獣対策の柵が立ちはだかり、
樹液木達も柵から枯渇しているのが見え、
意気消沈しながら斜面を降りていった。


車に乗り込み、少し進んだ先にある
クヌギポイントに向かうと、





此方は電力会社のゲートに阻まれ、
その先にあった樹液木が皆切られていた。


「もう、この地はダメだ」


そう呟き、以前の採集思い出を
浮かべながらこの地を去った。


AM 11:42


道の駅でオムライス定食を頬張り、





明日は仕事の為、
遠征採集にピリオドを打った。


樹液の出方から、
早期遠征採集であったと反省しつつ、
横浜の家へと車を走らせた。


単身赴任の為、これまでのような
思うままの樹液採集とはいかない。


それでも2019年の目標を背負い、
フィールドに向かう決意を固めた。



レベル4採集

2019.6.15
AM 7:30


7時にセットしたアラームに対し、
スヌーズ機能で10分おきに
止めては寝てを繰り返し起きた。


不安でいた雨は降っておらず、
コンビニで身支度を済ませ、
朝食を平らげた。


いつかは採れる、生息していると
信じて止まない地に向けて車を走らせた。


AM 8:09


第1ポイントにて
ラダーを伸ばし捲れを覗く。


ヒラタクワガタが奥に潜み、
ピンセットにて掴みにかかる。





この樹は捲れや洞が何箇所もある為、
ラダーを掛ける際も捲れを覗く際も
細心の注意を払わなければ、
破壊に繋がってしまう為、
神経を研ぎ澄ませながら動く。


感覚的には
電流イライラ棒の如く。


追い求めているブラックダイヤモンドには
出会えず、車に戻り第2ポイントは
民家前の超一級クヌギとした。


予め用意した地主様用の
手土産を持参し、





車をそのクヌギの樹の前に停め、
民家に向けて歩いて行くと、
いつもの御年配のお母様が農作業後の
手洗いをされていた。


毎年訪れている為、
何時もの台詞でお土産をお渡しすると、


「もう、こんな事しなくていいのに」


と、眉間に皺を寄せられたが、
お父様と召し上がって下さいと
話すと受け入れてくれた。


甘酸っぱく発酵した
樹液の匂いが辺りに漂い、
クワガタ以外の虫達が集まっている。


下からフラッシュライトで照らすも、
それらしき姿は見当たらない。


ラダーを最大に伸ばしても、
一番高い場所の洞にはあと
5m程足りない。


単独の為、見れる所を隈なく探し、
無理はせずに確認した。





残念ながら小さな
ヒラタクワガタのみとなり、
お母様に挨拶をしてこの地を離れた。


次なるポイントに到着し、
車を降りると小雨がフロントガラスに
パラパラと付着した。


風の勢いは止まず、
もう間も無く嵐とぶつかる。


早めに動けるだけ動こうと、
効率採集に切り替え、クヌギを辿ると





幹這いチビクワガタに遭遇した。


幹這いは2度目となり、
何が目的なのかを知りたいながらも
時間が無い私は撮影後別の樹へと向かった。


捲れに中型のドルクスが確認出来、
掻き出し棒で追いやりながら





それを取り出した。





ヒラタクワガタとの格闘は
飽きつつあるが、これが本命との
practiceなのだと自身に唱えながら
戦い続けた。


AM 10:24


雨で濡れた樹皮は滑り易く、
左腕を樹に巻き付けながら
ドルクスと格闘する。





ヒラタクワガタは採れるも、
肝心のボスに出会えない。


歯痒さを噛み締めながら
ポイントを変えて行く。


小さな穴に消えて行こうとする
ドルクスのお尻が見え、
掻き出し棒を瞬時に差し込んだ。


ライトで内部を照らすと、
穴の奥には複数の逃げ道が見えた。


レベル4採集に奮起し、
10分程掛けて逃げそびれたその主を
掻き出した。





私の中のレベル5が最も困難であり、
その定義は洞内に逃げ込まれる
ルートが複数有る中から採集する事。


逃げられたら私の負け。


その一進一退の攻防と、
捲れや洞を破壊せずに遂行させる事が
樹液採集の醍醐味と思っている。


AM 11:33


開店が11:30の
私のお気に入りのお店に入り、
スムーズに注文が通り、
よく味わって食べた。


お店を出ると強烈な雷が落ち、
何処か引き裂かれたと心配する程の
轟音に身体が震えた。


車に乗り込むと
雨が一気に降り始め、
視界はワイパー無しでは
確保出来ないものとなった。


一度コンビニを目指し、
その後の行動を検討した。


To be continued.



暴風最中

2019.6.14
PM 3:00


6m近辺の捲れを覗くも、
ノコギリクワガタが
陣取っているだけであった。





虫気が無い事から
ポイントを大きく変えてみるも、
出会うは、





顎が下がる
ヒラタクワガタばかりであった。


PM 5:07


コンビニに停車し、
長靴を脱ぐ。


必ず中から出てくる
落ち葉や枝を丹念に取り除き、
採集ウェアからラフな格好に着替えた。


風が強くなる一方で、
雨雲レーダーを覗くと翌日から
大雨の予報と判る。


PM 7:34


汗を流しに日帰り温泉に浸かった。
初めて訪れたこの温泉は、
入浴料も設備もまた利用したいと思う
良い施設であった為、メモに残した。


PM 8:35


9時に閉店のセルフなお店に間に合い、
食べたい物を乗せていくと
こんな感じになってしまった。





兎に角採集で歩くと
空腹になり、また塩気のものが欲しくなる。


ガッツリと平らげ、
お店を出ると暴風が更に増していた。


今は暴風、明日は大雨。


この先の事を考えていると、
回っていない墓地ポイントを思い出した。


夜に墓地は気持ちの良いものではないが、
あの地なら大きなヒラタクワガタと
格闘出来るかもしれない。


そう考えてしまうと、
行動は早い。


行き先を定め、
再び採集ウェアを着込み向かう。


PM 10:02


暴風で木々がしなる音を聞きながら、
墓地を横目にフラッシュライトの
光を頼りに、目的の樹を目指した。


すぐ様黒い物体を見つけ、
掻き出し棒で取り出した。





想像していたよりも小振りな
ヒラタクワガタに少々肩を落とした。


車に戻り、
近くのコンビニを目指した。


PM 10:15


眠気もピークを迎え、
清澄みを飲みながら明日以降の
予定を考えていると、





いつの間にか眠りに就いていた。


To be continued.



数年ぶりの再会

冬に開拓した地を目指し
歩いていると、 ヒラヒラと
蝶が舞う姿を目にして
近付いた。





一瞬、私は標高の高い地域に居るのかと
勘違いする程脚が長く見え、
そんな筈は無いと角度を変えると
いつものポピュラーな彼だった。


先程採集した48mmにも満たない為
スルーして樹液木を探した。


中々成果を上げられずに
時計を覗くと、


AM 11:30


汗をタオルで拭い、
長靴を脱ぎ1人怪しい雰囲気を
醸し出しながら店内へと入った。


昼食を済ませてから
また探す事にして、
ここでしか食べられない昼食を平らげ、


PM 0:45


車から降りて気合を入れ、
一声発してラダーを担いだ。


その地は車では近寄れない為、
ラダーを担いで道なき道を登って
行かなければならない。


藪を掻き分けながら斜面を登って行くと、
上の方から金属が擦れる音が聞こえ、
人が居ると確認し、力を振り絞って
登って行き、2人の作業者の前で
ラダーを置き、大声で挨拶をした。


草刈りをしていた若い作業者は
驚きながら振り向き、
とても怪訝そうな顔で私を睨み付けた。


もう1人の年配の方が
草刈り機を止めて私の発言に
耳を傾けて下さった。


地主の方かの確認をすると、
首を横に振った。


私は採集者であり、
この先の木を見ても良いかと
確認すると、


「私は地主じゃないから何とも言えないが、
いいよ、行っておいで」


と、私を送り出して下さる事となり、
大きな声で感謝の言葉を述べると、


「あれ?それってオオクワガタ採りに来たの?
確か前も君に会ったね?!」


と、私の事を覚えていて下さっていた。


私は首を縦に振ると、
会釈をしてその先を目指して歩いた。


すると、先程のご年配が大声で
私を呼び止めた。


あまりに大きな声であった為、
肩を上げながら振り返ると、


「オオクワガタ採ったら見せてくれよー!!
生まれて一度も見た事無いからー!!」


と、叫ばれたので
大きな声で返事をして
右手の拳を握り締めながら掲げた。


ほっこりとした気持ちになりながら
オオクワガタの棲み着く木にラダーを掛け、
スズメバチの確認をしながら
慎重に登り、そっとライトを当てると、
前胸が黒光りする大きな♀の姿を捉えた。


胸を鷲掴みにされたかのように
呼吸は荒くなり、
もう一度ライトを照らすと
複雑な捲れ内部に消えていった。


一度態勢を整え、
再びライトで捲れ内の暗闇に光を注ぐと、
中型の♂の姿を目にし、
その顎の形状を見つめると、
顎が緩やかに下がっていた為、
ヒラタクワガタと断定した。


そうなれば先程目にした♀は
ヒラタクワガタに違いない。


先程まで荒ぶっていた心拍数は
徐々に減っていき、落ち付きながら
掻き出し棒を駆使しながら
黒光りの♀を取り出した。





大きなため息を吐きながら
ラダーを降り、もう一度隈なく
確認した後、先程の草刈りをしていた
2人を探し歩いた。


そう言えば、採集中も
あの金属音を耳にしていなかったなと
思い出しながら声を出して右往左往するも
見つけられず、挨拶も出来ぬまま
仕方無く山を降りる事にした。


車に戻り、
息を切らしながらラダーを降ろし、
足元を何気なく見ると、





手間の掛かる状態と化していた。


勘弁してくれと嘆きながら
それを取り払い、運転席に座ると、
数箇所藪蚊に襲われていた事に気付いた。


山の蚊は刺されても
痒みに持続性は無い為、
ケアする事無く次なる地に
フラグを立ててアクセルを踏み込んだ。


To be continued.



ドルクスとの格闘

2019.6.14
AM 9:00


冬に探し当てたポイントは
樹液の出が悪く、特筆すべき事柄が
無かった為、大きく移動した。


久しぶりの採集で
ラダーを持つ出にマメが出来始め、
貧弱な身体となった自身を呪いながら
斜面を登っていく。


単独採集で最も気にしているのは、
スズメバチの巣に遭遇しない事と、
蝮や猪や熊に出会わないようにする事。


藪に足を踏み入れる際は、
耳をそばだてながら歩いていく。


もし単独で上記にやられてしまえば、
生きて帰れない可能性もある。


それでも単独採集に出掛けるのは、
計画を立て、自分の足で探し歩き、
目的達成に向けて試行錯誤する
宝探しであるから。


諦め切れない性分が有り、最後まで
追いかけたい時に誰にも迷惑を
掛けたくない思いからである。


気を遣わずに自分の思いのまま、
採集に臨む方が私には向いている。


下草が大きく伸びた藪を進み、
目的の木にラダーを立て掛けて
呼吸を整える。


ライトを捲れに向けて照射させると、





一瞬コクワガタに見えたが、
顎の形状からスジクワガタと判別し、
掻き出した。





男前のスジクワガタが
居た捲れには、





小歯と、





雌と見間違える程
小さな顎の極小歯スジクワガタが居た。


この極小歯は、
野外チビギネスなのではないかと
思う程小さな個体だった。


斜面を下り、
落葉で足を滑らせながら
樹液木を探すも、目的の
ブラックダイヤモンドの姿は無かった。


ポイントを転々と回りながら
車を停め、ラダーを担ぎ、
樹液を見て、車に戻るを幾度となく
繰り返した。


捲れに隠れきれずに
姿丸出しのヒラタクワガタを見て
苦笑しながら、ピンセットで
取り出した。





レベル0採集では
面白味が無い。


洞や捲れを壊さずに
ドルクスと対決するのが
樹液採集の醍醐味であり、
この樹皮の形状からは
取り出せて当然だった。


ポイントを転々としていると、
今夏初のノコギリクワガタを目にした。





華奢な身体ではあるが、
ボルドー色のポップスターは
見栄えが良い。





スポーツドリンクを飲みながら、
汗を拭い、次なるポイントを選ぶ。





樹皮に挟まる姿では、
顎の形状を確認する。


下り顎はヒラタクワガタ、
立体的に見えた時は
心臓が鷲掴みされる。


ラダーにて近付き、
溜息を吐きながらも必ず格闘する。





いつ何時、本命と出会うか分からない為、
練習は欠かしてはならないからだ。


車に戻り、クーラーを全開にして
汗を拭い、次なるポイントを探す。


まだ全体的にも発生が少なく感じ、
遠征は少し早過ぎたと実感しつつも、
採集報告が聞こえて来ていたからには、
簡単に諦める訳にはいかない。


木を見上げ、そそくさと隠れようとする
ドルクスに手を伸ばした。


今夏オオクワガタ採集と並行し
挑戦しているのは、twitterにて
行われているコクワガタバトルである。


昨年は私とクワデリさんと
2人でバトルを行い、
50mmを採集して勝利したが、
今年は全国の採集家達が参戦に
名乗りを上げている為、
予断は許されない。


大型のコクワガタを見れば、
手にしてサイズ計測を行う。





48mmでは
2019年を制する事は出来ない。


リリースし、
次なるポイントへと向かった。


To be continued.



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